毎度、岡崎市上和田町で家具のリメイク・オーダーメイド家具の製作をする家具職人の杉田です。






とうとう、中日新聞さんの

社会面1面トップ記事になってしまいました。

"ウッドショック"

2021年06月28日(月曜日)朝刊トップ記事より


世界的に木材が品薄になり

価格が高騰する「ウッドショック」と

呼ばれる現象が深刻になっている。

新型コロナウイルス禍で在宅勤務が

広がったことなどを背景に、

米国の住宅需要が高まったことや

コンテナ不足で国際的な物流が停滞しているためだ。

中部地方でも住宅の納期遅れや

販売価格の値上げが顕在化している。






◆３割上昇

「夏から秋に住宅用の

　　木材価格は二倍以上になるかもしれない」。

欧州や北米の針葉樹で柱や梁（はり）を

加工する愛知県内の工場で

運営会社の男性社員がこぼした。

男性によると、

2月ごろから輸入材の不足感が強まり、

以前は加工前の木材でいっぱいだった

貯蔵場所は空きが目立つようになった。

一方で、仕入れ価格の上昇は止まらない。

男性は

「ウッドショックはまだ入り口に立ったところ」

と見通す。

農林水産省によると、

梁など住宅の構造材に使う輸入材（ベイマツ平角）

の輸入が減り、

5月の国内の流通価格は、

前年同月より3割上昇。

代替材となる国産のヒノキやスギも高値をつけた。

仕入れ値の上昇分は、

木造住宅販売価格にも影響。

東海地方の大手は、

標準的な住宅の坪単価を約一万円値上げした。

この会社の幹部は

「『ウッドショックの影響』と説明しても

　　　お客さまには分かってもらえない。

　　　　地価の上昇などを前面に出し説明している」

と話す。

愛知県内の別の中小建設会社の経営者は

「お客様と負担を痛み分けするしかない」と、

値上げ幅を抑えるために利益を削る覚悟だ。






◆買い負け

今回の高騰は、

中国がコロナ禍の打撃からいち早く

立ち直ったことや米国では在宅勤務の増加に加え、

景気刺激策により住宅ローン金利が

極めて低い水準で推移し、

住宅を新築する動きが

昨年夏ごろから盛んになったことが影響している。

日本総研（東京）によると、

米国の今年1〜4月の住宅着工戸数は

約160万戸（年率換算）で、コロナ前より3割増。

コロナ下の物流混乱でコンテナが不足し

輸送費が上昇したことなども急騰に拍車を掛けた。

日本の商社などは、

これまで節や曲がりの少ない

高品質な木を好んで輸入してきたが、

欧州産などは米国や中国に流れる状況になりつつある。

日本向けの出荷を完全に止めた工場も既にあるといい、

愛知県の業界関係者は

「米中の業者が提示する価格が高く、

『買い負け』の状態。

質に厳しくて安値の国に

売る必要はないということだ」と嘆く。


◆細る林業

輸入木材が値上がりする中、

国産木材への期待も高まりそうだが、

応えるのは容易ではない。

日本の山林では、

戦後に植えられたスギやヒノキが成熟期を

迎えているにもかかわらず、林野庁によると、

2019年の木材自給率は３７・８％にとどまる。

1960年代以降の段階的な関税の引き下げと

撤廃で安い輸入材の利用が進んだことで、

林業従事者が手にする対価が

山林の管理や流通の費用に見合わなくなったためで、

90年に10万人いた林業従事者は

2015年には4.5万人に減少。

4人に1人が65歳以上と高齢化も進み、

急な増産に対応できないのが実情だ。

このため国土交通省は、

中小の建設事業者が共同で

国産材を調達できる仕組みづくりの検討を始めた。

中長期的に安定した調達で

林業従事者の収入を安定させれば、

産業としての再活性化も可能になるとみる。

製材業者らでつくる

愛知県木材組合連合会（名古屋市）の西垣洋一会長は

現状を「最大の難局だがチャンスでもある」とし、

国産材活用の取り組みを強化するなど

「地域で資源を循環させる社会をつくることが重要だ」

と話している。



◎杉田木工所の感想

月曜日の朝刊社会面トップ記事は

杉田が思うに、大きな事件や事故でも

無い限り、大きく取り扱うニュースが少ない

曜日ではと勝手に思っていますが

それにしても、木材の価格高騰が

社会面トップ記事になることは

戦後、無かったのではと杉田は思います。

それだけ深刻かと....。

"ウッドショック"で今回3回目の記事です。

中日新聞さんの記事の内容からも

事態の深刻さは、この記事をお読みになった方は

ご理解いただけるかと思います。

しばらくは、商社が持ち得ている在庫材と

メーカーの生産量・生産調整品等の

流通量を計りながらのオーダーメイド家具の受注が

続く事と思います。

御見積も「有効期限」が短期間になりますし

御見積金額も2021年04-06月期を基準に

何倍になってしまうのか、まったく見当がつきません。

株式相場で言えば

ストップ高で、株価の下がる要素・材料が

今のところないと言ったところでしょうか。

流通が落ち着いてきても

木材価格が下落するのか

高止まりするのか、

市場相場が一段切り上がる可能も

秘めている今の木材市場であります。

もう仕方がありませんので

打ち合わせ時に慎重に化粧板等の

在庫を確認しながらお話を進めて参ります。

大変心苦しいのですが

お客様にも、金額面や

納期の面でご迷惑やご負担を

お願いすることは

もう避けられないと思います。

どうか、ご協力と

このような情勢であることをご理解賜り

建築に関わる工事・家具工事をはじめ

あらゆる工事にご容赦を

賜らせてください。

建築業界に携わる一兵卒の

つたない嘆願です。


何卒、宜しくお願いいたします。

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